「そうやって走ると転ぶだろ?知らないぞ?」 「だってパパ~。お姉ちゃんが待ってくれない」 「もう、夕希!ちょっと待って」 夕希の荷物がたくさんあって、こっちも追いつけないんだから。 「はぁい」 渋々立ち止まり、夕希は私たちを恨めしそうに見た。 夕希は、小さな病気はしても、元気に育つてくれている。 もう、産まれた時の様な不安は、なくなっていた。