「美月、大丈夫だからな」 友也の運転で、午前3時、病院へと向かった。 さすがに夜中だけあって、車もいないし、信号も止まっている。 「大丈夫かな。赤ちゃん…」 まだ、臨月じゃないのに…。 産婦人科に電話をすると、すぐに入院準備をお願いされてしまった。 「大丈夫だよ。大丈夫」 まるで自分にも言い聞かせる様に、友也はそう繰り返すと、私の手を握った。 大丈夫だよね。 不安な気持ちを抱えたまま、ようやく車は病院へ着いた。