―曜side―



ったく、うるせーな。


一限目の授業がダルくて保健室でサボることにしたのに。

うるさくて寝れやしねぇ。




さっきから、中等部の女の話やら、その姉ちゃんの話やら。


お前らに言われる筋合いあるのかよ。



俺は、うるさいそいつらを追い出そうとしたら、一人の女が目に入った。



隣のベッドでうずくまって、身体が微かに震えてる。



まさか、こいつらが今話してる、その姉ちゃんって奴か?




いくらなんでも、目の前で“可愛くない”とか言われたら傷つくんじゃね?




俺はなにを思ったのか、




「さっきからお前ら、言い過ぎなんじゃねぇの?」


って。


なに知らねー女かばってんだろ。




「ゆ、ゆ、結城先輩!」

話していた奴らは俺の事を見て驚いた表情を見せる。