『ねぇねぇ。今日、結城先輩見た~?』 『見た、見た!今日も一段とカッコいいよね~』 クラスで話すこの会話は、毎朝の日課だ。 「美羽。おはよー」 席に座っている私に声をかけたのは、親友の田中 美波。 「おはよ、美波」 「今日も結城先輩、すごいね」 「いつものことじゃん?」 もう慣れたよ。 だって、毎日のことだし。 結城先輩とは、校内一のイケメンと有名な先輩。 容姿端麗。成績優秀。スポーツ万能。 非の打ちどころがない人、らしい…。 私はいつも噂で聞くだけで、実際には見たことはない。