「俺はただこいつの将来を心配しただけだ」 魔法使いなんて迷信を信じて大人になれば、それこそろくな大人にならない。 「魔法なんてあってたまるか」 紫苑の言葉に慶は首を傾げる。 「…なんか…大丈夫?魔法って…紫苑からそんなファンタジックな言葉が聞けるなんて…」 慶は苦笑いを浮かべた。憐れみの笑いだ。