「おい」 放心状態で立ち尽くす男の子に先程の少年、東野 紫苑(トウノシオン)は歩み寄った。 「お前大丈夫か?」 その言葉に男の子は静かに頷く。 「お兄ちゃん…僕ね…。魔法使い見たの!!」 男の子は目を輝かせて少年の服を引っ張った。