短編集♯恋燦々



「そう‥だね。わたしなんて、嫌いだよね。」

「ちょっ‥‥!」


どくんっと心臓が嫌な音を立てる。

「もう‥迷惑かけないから。」


そう言って俺の前から去っていく。


‥‥バカだろ、俺。
好きな人に毎日告白して、その度に"嫌い"と言われて‥。

傷つかないわけないのに‥‥。


無性に自分に腹が立って、居てもたってもいられなくて、


「待てって‥‥‥。」

そう言ってその細い腕を掴む。

「はなしてよ‥気が無いならこんな事しないでよ‥‥。」


泣きながら俺に訴えかける。


その泣き顔を見て、もうわけが解らなくなって、でも誤解だけは解きたくて、気持ちだけは知って貰いたくて。


「‥‥‥っ??!!」