「お前、どこの高校?」

‥‥突然なんなんだ。

「さ、椹木高校‥‥ですけど」

なんで訊くのかわかんない。

何か利益でもあるの?

僕にはわかんないけど。

「‥‥何年何組」

個人情報じゃん。

まあ、でも美那さんの弟だし‥‥

信頼してみよう。

「1年A‥‥組」

です、をつけるのを忘れる。

完全パニックじゃん、僕。

まあいいか。

この人に敬語使っても無意味だろうし。

どうせ違う高校だろうし。

‥‥ん?

この人、何歳だっけ?

「あのぉ‥‥」

今度は僕が訊くことにした。

「何だ」

素っ気ない返事やめてよっ!

怖い、怖い!

「何歳‥‥でしたっけぇ?」

聞いたような聞いてないような。

とりあえず訊いてみる。

「16。お前と同じクラス」

え。

なっ‥‥!?

こんな無表情いたっけ!?

「‥‥学校ではキャラ作ってるから」

そう、ですか。

うーん‥‥

あんまり他人(ヒト)に興味なかったし‥‥

気付かなかったなあ‥‥