やっぱきついか、などと呟きながらも自らの足で立った男は、未だ呆然とするロビンを振り返った。
夕日を受けて金属的に輝く髪が、まるで人では無く、聖書に出てくる天の御使いを思わせる。
「自己紹介がまだだよな。オレはコウヤ。アンタは?」
「え? あ、ロビン……」
咄嗟に答えたロビンは、彼の視線が自分の髪に向けられているのに気付いた。
反射的に緊張が走る。
が、そんな様子に気づいた風もなく、彼はまあいいか、と何やら一人で頷いていた。
「さっきの疑問。何でこんなに治りが早いのかって事の、回答編」
そして唐突に、先程のロビンの問い掛けを返した。
彼は、徐に自分を指して、こう言った。
「実はオレ、『獣混じり』なんだ」

