ものすごく幸せな気分。 どちらからでもなく手をつないで、階段をおりた。 学校のみんなはもちろんいない。 2人で電車に乗った。 彼の駅は、反対方向。 なのに一緒なのは、送っていく、って言ってくれたから。 「わ…混んでるね」 「はぐれんなよ?」 子供に言うように笑った彼に、愛がこもったバカを言う。 しっかりと絡まった、あたしたちの指。