「俺等、付き合ったんで温かく見守ってください」

え!?
ちょっとちょっと!
皆がザワついてるってば!!

「何いってんのよ!」
「ギラッ(睨」
「…すいません」
って、ちょっと待てぇい!
何で私が謝んなきゃならないのよ?!

私が心の中で突っ込んでいたら急に、
アイツが私の方に向き直って私の顎をクイッと上げる。

気づいた時には
















…―唇に熱い熱を
感じてた…















思わず私はアイツの顔にビンタをおみまいした。



―…あ。
気づいたときにはもう手遅れだった。

また笑いながら怒ってるよ;
でも、今のは私が悪いんじゃない。

何でキスなんかしたの?
どうして私なの?
ターゲットにするなら他の女の子が沢山いるのに…。

こんな疑問が私の頭に何度もリピートされる。

「後で、覚悟しとけよ?」
アイツは私の耳元で囁いてきた。

―とくん。

息が耳に微かに当たった。
たったそれだけなのに何故か心臓が少しリズムを変えて鳴る。


何で?
どうしてアイツに心臓は敏感に反応するの?


嫌いなはず―…

きっと私の体はまだこういうのに慣れていないから反応してしまうんだ。

きっと、
そうにちがいない。

何だか、
変な感じ…。

「おい、聞いてんのか?」

また小さく囁く。
私は小さく頷いた。

アイツはまた前に向き直り、
「と、言うことなんで皆さん!とにかく俺等の邪魔はしないで下さい」
と報告した。

「亘様ぁ…」
「私という者が在りながら…」

悲しむ人や、

「何なの?!」
「訳分かんない!」

怒る人もいる。


…―すんごく、
居心地悪い!