「うん…。夢じゃないよ。私が居て、梨理が居て、波留さんが居て。みんな翔君の家族だよ」 私は握られてる手を強く握り、翔君の目を見て言った。 翔君の綺麗な瞳にはうっすら涙が溜まっていて。 それを見たら私まで涙腺が緩んだ。 「…ハハ、なんでまた千春が泣くんだよ」 「…っうぅ…。幸せだから…っ!」 私がそう叫んだ瞬間、思いっきり翔君に抱き締められた。 フワッと翔君の匂いが私を包む。