「…凄い。本当綺麗…」


「…あぁ」


翔君も上を見上げながら呟いた。


私も空を見上げていると、ソッと翔君の手が私の右の手を包んだ。



「千春」


「ん?」


「俺と出逢ってくれてありがとう」



突然拍子のないことを言う翔君。


絡む指が強く握られる。


それを私も握り返す。



「こちらこそ、私を幸せにしてくれてありがとう」


私は翔君の顔を見て微笑みながら言った。