数時間、色んな話をして笑い疲れてきたところで私達は席を立つ。


「ごちそうさまでした」


「いいえ!また来てね。梨理ちゃんと一緒に」


出口まで送ってくれた昇さん。


私達が見えなくなるまでずっと手を振ってくれた。


それに私もずっと振り返す。


「…っわ」


外は真っ暗で視界も狭く、足元が見えなくて何かにつまずいてしまった。


「…あぶね」


転ぶギリギリのところで翔君が私の体をキャッチした。


「………ほら」


体勢を直してもらい、翔君が私の目の前に手を差し出す。