「…そっか。だからもう私と翔は婚約者じゃないから心置き無く千春と付き合えるね♪…あ!やばい!私、この後大事な仕事が入ってるんだった!じゃあね!」


そう言ってすぅちゃんは風のように去って言った。


もう言い逃げ状態じゃん…。

ねぇ、すぅちゃん。

すぅちゃん実は翔君と付き合ってる時、少しは翔君の事を好きだったんでしょ。


私、わかるんだからね。


──すぅちゃんの親友だから。


「……キャッ!」


すぅちゃんが出ていった方向をジッと見ていると、翔君がいきなり後ろから抱き着いてきた。