もう黙っていられなかった。
脳が指示する前に体が勝手に動く。
力一杯リビングのドアを開けると翔君とすぅちゃんが同時にこちらを向いた。
すぅちゃんは目を丸く開けて私を見つめる。
「千春…」
「すぅちゃん…全部聞いてたよ」
私がそう言うと、すぅちゃんは慌てて私から顔を反らした。
そんなすぅちゃんに私はスタスタと早足で翔君とすぅちゃんに近付く。
翔君は黙ってさっきのように23歩後退りして私達を見守ってる。
「……」
「すぅちゃん、私、凄く悲しかったよ。傷付く事だって沢山言われて、もう昔のすぅちゃんじゃないんだって、最低だとも思ってた」
私はすぅちゃんの目を見て逸らさずに言った。
すぅちゃんも目を逸らさず私の話を聞く。


