「お義母さんとお義父さんには感謝している。私を育ててくれて。…だけど、私は千春のような普通の生活にずっと憧れていたんだ…」 え…? 初めて聞く話に私はドアの方に顔を向ける。 「2人共いつも忙しくて家にも居なくて。寂しくても寂しいって言えなくて…。いつも笑いがある家が凄く羨ましかった。…お金持ちの人の子どもはみんな私のように寂しい思いをしてるってずっと思ってたんだ…」 ドア越しからでもすぅちゃんの表情が想像出来る。 ──きっと傷ついた顔をしてるはず。