私は最上階に着いたと同時に大量の汗が自分の体から噴き出すのを感じた。
息も初めてこんなにも上がった。
そりゃ、22歳にもなって全速力で階段を駆け上がれば疲れるわ。
数分息を整え、私は家のドアを開けた。
中からは2人の話し声が聞こえる。
私は何故かバレないようにドアに張り付き、耳を澄ませた。
「千春は居なかったの?」
「…あぁ、地下に降りたが居なかった」
私はドアに耳を付けながら思った。
私が部屋を出た後、翔君も飛び出して私を探してくれたんだね。
翔君はまさか私が最上階から階段を使うとは思わなかったんだ。
だから会うこともなかったんだ…。


