「祝福したい…」
「うん。だけど千春が翔様と昔色々といざこざがあって、それをすぅちゃんに最初から内緒にしてて、ある日その事がバレたらどうする?」
波留さんの質問に私は俯き、悩む。
すぅちゃん立場。私の立場。翔君の立場。
「…祝福したいけど、すぅちゃんを財閥の世界に───…」
私は言いかけてハッとした。
そして顔を上げて波留さんの顔を見る。
波留さんの表情は太陽の光に照らされてまるで神様みたいだった─。
「私、行ってきます!」
「あぁ、頑張ってこいよ。階段で転けるなよ」
「ありがとうございます!転けません!」
私は波留さんに笑い掛け、階段を駆け上った。
すぅちゃんに会うために─…。


