唖然としてる私に対して、翔さんは話を進める。


「ハァ、お前にあんな話されて出来るほど冷酷じゃないから。…それより、考えがある」

「…考え？」

「あぁ」


翔さんが言う考えとは、私の意見と同じものだった。


「俺達はガキを産まない」


「翔さんは…それでいいんですか…？私はそうしたいですけど、会社とか…親…とか」


問題はそこだ。

産む気なんてないけど、産まなければ私達に不利な契約が付いてくる。


どうすれば……


「諦めるのを待つ」

翔さんは私の心の中の言葉を読み取るように言い放った。