大の大人がこんなに泣きじゃくるなんて恥ずかしい。 だけど、止まらないんだ。 必死に嗚咽を押さえていると、翔さんは急に立ち上がった。 涙でぼやけて前が見えない。 すると、突然目の前から光が遮られた。 私はゆっくり上を向くと、翔さんが目の前に立っている。 ビックリして後退りしてしまった。 「あの…」 「わかった」 「へ?」 「他の女に産ませるのはやめる」 思いもしなかった言葉に私は目を見開き、翔さんの顔を見る。