『うん、わかったよ。じゃあ明日ね、バイバイ♪』 バイバイ、と言ってから、相手が切るのを待って自分も携帯を閉じた。 『誰?』 『ん、友達』 …声どうした。絶対今の電話の相手と違うじゃねぇか。 楓の態度の変化にまたムカッとくる。 『…てか、久し振りだよね。翔とこうやって会話するの』 キィ、とブランコを少し揺らしながら楓は呟く。 『そうだな、会うのも数十年振りだし』 そう言い俺は楓の方を振り向いた。 振り向いた瞬間に俺の心臓が跳ね上がった。