楓はその時高校2年生で、本人も意味がわからない、という顔をしていた。 『おじ様、私、聞いてません』 楓はソファーから立ち上がり、焦ったような表情で親父に言う。 『まぁまぁ、落ち着け。すぐに結婚とは言ってないだろう?お互い24になるまでは自由に恋をしろ』 そう言い放ち、親父は俺達を部屋から追い出した。 何の説明もせず──…。 ドアの前に取り残された俺と楓は取り敢えず家の外に出て、話し合ったんだ。