固まってる私に、翔さんは
「俺とここに居るだけでお前の家には、大金が入るんだよ」
と、冷たく言い放った。
…そんなこと、知らない!
「私は…知りませんでした…」
「なら何故だ。何故愛がなく産まれてくる子どもが可哀想なんて言える」
私は決心した。
家族しか知らない秘密を言う決意を─…。
「私は………
養女なんです………」
私の突然の発言に目を見開く翔さん。
「私は産まれて直ぐに捨てられて、施設に預けられた。そこで私を引き取りたいと言ってくれたのが養子縁組の今のお父さんとお母さん」
溢れ出てきそうな涙を押さえ、私は話続ける。


