俺は立ち上がり、千春に近付いて寝癖のついている前髪に触れた。


いつも同じ所についている寝癖が愛らしい。


千春は俺の行動に朝から顔を真っ赤にし、照れている。


多分、昨日の事を思い出して恥ずかしがっているのだろう。


…千春らしい。

この顔だけは絶対に俺以外の男には見せねぇ。


「寝癖」

「…え!?また!やだ~!」


そう叫び、千春は走って洗面場へと走っていった。