─────……… ───……… 「あれ、翔早いね~」 前髪に寝癖をつけて、目を擦りながら寝室から出てきた千春。 親父の所から帰宅してから眠りに着かず、ずっとソファーに座って考え事をしていた。 いつの間にか朝になっていて、小鳥がチュンチュン鳴いている。 「……あぁ、あんまり寝れなくて」 バレないためにも嘘をつき、そして笑う。 そうでもしないと千春に勘づかれてしまいそうだから。