「ふざけんな…っ」 「何をだ?ふざけてなどいない。翔、お前のがふざけているんじゃないのか?このまま契約を破ろうとしているな」 さっきとは違い、まるで獣のような瞳で俺を睨み付けながら言う。 図星で何も言えない。 …ヤバイ、ここで契約を破ろうとしていることがバレたら千春と引き離されるに違わない。 もう大切な人を失うのは…嫌なんだ。 「破ろうとなんてしてない」 俺も親父を睨みながら言う。 バレないために─…。