エレベーターに乗り込み、最上階のボタンを押す。 …─ここで千春と出会ったんだよな。 最初はどこの高校生かと思ったが、千春と出会って本当に良かったと思った。 ────チンッ 最上階に着き、俺は社長室の扉の前に仁王立ちをする。 …きっと俺が今ここに居ることはあっちのモニターから見えてるだろう。 なら遠慮なく行かせてもらう。 ガチャ、と思いっきり扉を開けて、部屋を見渡す。 薄暗い部屋に電気の付いた水槽。 その奥の机には1人の人物と、その横に立っている見覚えのある姿。