同居の秘密。【完】




お互いの顔を恥ずかしくて見れない。


今になって恥ずかしくなってくるとか付き合いたての餓鬼かって。


…いや、俺達も付き合いたてなんだけどさ。



「もう絶対、あんな思いさせないから」


俺は恥ずかしさを捨てて千春の目を見て言った。


「…うんっ」


千春も俺を信用した様に凛とした表情で答える。


すると突然、千春が上目遣いをしてきた。

作ったのではなく、ごく普通にして作られた、うるうるした瞳を上目にしてくる。


…そんな顔されたら抑えられないっつーの。


俺は理性よりも本能で千春に軽いキスをした。


チュッと可愛らしい音が微かに鳴る。