同居の秘密。【完】



俺が頭を下げていると、千春はゆっくり立ち上がり、俺を抱き締めた。

ビックリして目を見開く。


小さい体で必死に俺を慰めようとしてくれてるのか…。


そんな千春に笑みが溢れてしまう。


千春に抱き締められながら微かに笑っていると、千春が口を開いた。

「……翔君…、自分を責めないで…」


泣きそうな声で言う千春。

言うと同時に抱き締める力も強くなる。


そんな千春が愛しくて、可愛くて。


俺は千春の温もりを感じて、ゆっくり千春から離れた。