広い部屋の中。 微かに1番奥の部屋から甲高い声が聞こえた。 俺はそれで確信した。 ────千春! 奥の部屋のドアを力一杯開ける。 開けて目の前に写し出された風景はあまりにも残酷だった。 ダブルベッドの上に下に女が居て、その女の上に男が跨がって襲っている図。 その下にいる女は紛れもなく千春だった。 顔が涙でぐちゃぐちゃで、必死に抵抗したことがここからでも解る。 俺は上に居る男に爆発しそうな怒りを覚えた。