私が見てきた夜景とは比べ物にならない。 私は駆け足で丘の最端へと向かう。 木の柵に掴まり、間近で夜景を見渡した。 もう綺麗すぎて言葉が出ないや。 「……ここ、昇と俺の秘密の場所なんだ。知ってる奴は数知れてる」 翔君と昇さんの秘密の場所…。 …そんな大事な所に私を連れてきてくれたの? それは私が…… 翔君にとって少しでも特別な存在だと思ってもいいの──…?