同居の秘密。【完】



おじさんの言葉に、翔と呼ばれる男の人は唇を噛んだ。


さすがにこの言葉は効いたようだ。


「……」

「だからお前には拒否権はないんだ。ちゃんと来年の24歳の誕生日までに子どもを産め。それか妊娠までいけ」


もう、滅茶苦茶だよ…。

知らない人との子どもを産まなければならないなんて、あり得ない。

でも、断れば家族は……。


「……わかった」

いきなり聞こえたその言葉に、私は即座に男の人を見る。


…今、わかったって…。