昇さんは不思議そうに私を見るが、お構い無しにカプチーノを口に含んだ。 含んだ瞬間、ふわっとした柔らかく甘い味が口の中に広がる。 私の大好きな味だ。 「美味しい…っ!」 あまりの美味しさに言葉が詰まってしまった。 昇さんは笑顔で返してくれた。 私も笑いかけようとした時、突然、翔君の手が私に延びてきた。 私が反応する前に翔君の親指が私の唇をなぞる。 あまりに突然な行動に目が点になってしまう。 な、な、な、何が起きたの?