「いつもの。…千春にはあの甘ったるいやつ」 翔君はカウンターの席に座り、昇さんの仕事を見ながら言う。 「オッケー。…てか千春ちゃんって言うんだね」 「あ、東原千春です!宜しくお願いします!」 慌てて昇さんに向かってお辞儀をする。 私の必死さにまた昇さんに鼻で笑われた。 「あはは!千春ちゃんって面白いな!翔の隣に座って」 飲み物を作る専用の棒で、翔君の席を指しながら言う昇さん。 しぶしぶ私は翔君の隣に座った。