「あ…」 車がゆっくり止まったことに気がついた。 窓から外を見ると、いつも入る入り口とは違い、VIPな場所に車が止まっている。 「…ここは…」 「ここのテーマパークは毎日のように混んでおりまして、貸し切りには出来ませんでした。なのでこちらのVIPルームからお入りください」 こちらを振り向きながら波留さんは言う。 …まぁ、冬場にやってる遊園地なんてここくらいしかないもんね…。 ため息をついていると、警備員のような人が私と翔君側にあるドアを開けてくれた。