翔君がご飯を食べている間、私は化粧など身支度をする。
身支度が終わった頃には翔君は完璧に全部の用意が出来ていた。
「千春は用意が本当遅いな」
「女の子ですから。翔君、行こう」
「あぁ」
お気に入りの服にお気に入りの靴を履き、私達は家を出た。
1階のフロントから外に出ると、真冬なのに眩しい太陽が肌に突き刺さる。
今日は珍しく暖かい。まるで私達を出迎えているようだ。
久しぶりの外の風景。
いつもはベランダからしか見えなかった景色が今は目の前にある。
当たり前の事なのに私は涙が出そうなくらい感激をしていた。


