薬を飲ませるには何かお腹に食料を入れないと。

そう思い、冷蔵庫に入っている果物を切った。

切った果物と薬と体温計を持って寝室に行く。


「翔君、体温計持ってきたから計って」

私がそういうと翔君はゆっくり起き上がり、体温計を脇へ入れた。


数分後、音が鳴り、脇から体温計を出して見ると─


「38度9!?」

あまりの高さに仰天してしまった。


そりゃ、ダルそうだわ。


朝は何ともなかったのに…。


「翔君、食べれる?」

切ってきたリンゴを差し出す。

「……ちょっと…無理…」


苦しそうに翔君は呟く。

……凄い苦しそう。どうしよう。