すぅちゃんはつまんなさそうに『ふぅん』と呟いた。
「なら、検査する必要ないね。福山の社長がね、妊娠したら証拠を持ってこいって。してなかったら報告だけでいいって言うの。可笑しいよね」
そりゃ、おじさんにとって子どもが宿ってなければ検査結果なんてただの紙屑だ。
「ねぇ、福山翔って凄くかっこいいんでしょ?」
すぅちゃんは身体を乗り出して笑顔で言う。
なんだか昔に戻ったみたいで私は嬉しかった。
「うん。かっこいすぎて困るくらいだよ。…優しいし、色気は凄いし、こんなに完璧な人は見たこと無いくらい!」
「…ふぅん、そうなんだぁ。今度会わせてね♪」
ウインクをし、昔の笑顔を見せるすぅちゃんに心が和んだ。


