軽々とソフィアを肩に担ぐ黒服。

彼らは周囲に他の目撃者がいないのを確認して、校舎の裏手から姿を消す。

…天神学園が只の学校ならば、これで彼らの任務は成功していただろう。

学園側は後手後手に回り、ソフィアは帰らぬ人となっていたかもしれない。

しかし彼らは知らないのだ。

平凡に見えるこの学園が、どれ程常軌を逸した学び舎なのか。

この学園の生徒に、どれ程奇怪な面々が在籍しているのか。