天神学園高等部の奇怪な面々

目を細め、アスラが遠くを見やる。

…廊下の向こう。

曲がり角の向こうに隠れて、アリスカがドラグノフを構えている姿が確認できた。

彼女は逃げたのではなく、距離を置いて自分の有利な状況にしただけ。

アスラが手出しできない距離から、狙撃銃で狙い撃つ。

卑怯と言うなかれ。

遠距離から一方的に相手を嬲り殺す。

それがスナイパーと呼ばれる者達の戦い方であり、課せられた任務だ。

アスラとアリスカの距離、およそ10メートル。

アリスカの持つドラグノフ狙撃銃の有効射程は600メートル。

まだまだ距離を置いたとしても、彼女はアスラを一方的に攻撃する事が出来る。

しかも。

「!!」

またアスラの足元で7.62ミリ弾が弾ける。

先程よりも数センチ近い距離。

無論、『敢えて近い位置で』着弾させたのだ。

僅か数センチずつでも着弾位置をコントロールできる。

アリスカはそれ程の精密射撃の出来る狙撃手だった。