天神学園高等部の奇怪な面々

やがてシーが立ち止まる。

「シー?」

彼の背中を窺うアスラ。

シーは返事を返すでもなく、ツイと鼻先である方向を指した。

…建設途中のうち捨てられた建物。

最終的には何の建物になる予定だったのだろうか。

コンクリート剥き出しの、3階建ての建築物。

その建築物に入っていく、二人の黒服の姿が見えた。

一人の肩には、見知った金髪の少女が担がれている。

「ソフィア…!」

シーが後を追おうとするが。

「待ってシー先輩」

月が彼を制する。

そのまま軽く目を閉じ、何か探るような素振り。

…彼女の能力は、ある程度の距離があっても使用できる。

読む相手を指定すれば詳細な思考を探る事が出来るし、精度さえ気にしなければ一度に多くの人間の『心の声』を聞け、応用する事でどこに何人いるかを特定する事ができるのだ。