天神学園高等部の奇怪な面々

学園の校門を潜り抜ける頃。

「白神さん、アリスカさん!」

啓太とアスラが合流してくる。

「本当ですか、ソフィア先輩が誘拐されたって」

「ええ。事態は急を要するわ。これから私達で救出に向かいます」

表情一つ変える事なく言ってのける月。

その佇まいには、学園の風紀と平和と安寧を揺るがした犯罪組織への断罪を誓う、生徒会長の矜持のようなものが見えた。

しかし、只の高校生が誘拐事件に首を突っ込むなんて…。

啓太は不安を隠せない。

その心情を読み取ったように。

「大丈夫よ」

バイオリンケースから取り出したドラグノフ狙撃銃を片手に構え、アリスカが言った。

「あ、アリスカさんっ?てて、鉄砲っ?」

「説明は後!」

アリスカは両手で啓太の頬をピシャン!と音を立てて掴む。

「貴方の多重人格の助けも必要なの。お願い…力を貸してっ」