天神学園高等部の奇怪な面々

そうと決まれば動き出す。

「シー先輩」

廊下を走りながら、月が言う。

「犯人達の匂いを覚えていますか?或いはソフィア先輩の香水の匂いでも構いません」

シーは甘菓子の匂いだけでソフィアの位置を特定できるほどに鼻が利く。

ならば少々距離があっても、ソフィアの香水の香りを追う事が出来る筈だ。

コクリと頷き、シーは鼻をひくつかせる。

…どちらの匂いも、ここからでも嗅ぎ取れる。

そばにいると安心する、嗅ぎ慣れたソフィアの香水の香り。

シーの好きな匂いだ。

それとは別に、顔を顰めるような匂いが混ざっている。

血と、汗と、硝煙と金属の匂い。

シーを捕まえようとしたあの黒服二人組の匂いだ。