天神学園高等部の奇怪な面々

「……!」

アリスカの表情が引き締まる。

彼女は構わない。

どうやら犯人は、アリスカがエージェントとして追っていた犯罪組織の連中だ。

どの道一戦交える事になっていただろうから。

しかし、月達は違う。

月も、啓太も、シーもアスラも。

特異な能力の持ち主とはいえ、全員一介の高校生なのだ。

当然ソフィア救出には危険が伴うだろうし、犯罪組織は相手が高校生だろうと遠慮も呵責もなくその牙を…。

「ウダウダ思考が長いです」

アリスカの思考を断ち切るように、月が口を挟んだ。

「やるの?やらないの?」

「や…」

頼もしいけど、この子やりづらいわ。

そんな事を思いながら。

「やるに決まってるでしょ」

バイオリンケースを持ち上げるアリスカ。

「『やりづらい』は余計よ」

月は薄く笑みを浮かべた。