走る!

走る、走る、走る!

校舎の裏手から逃げ出し、校舎内に入る扉の所で男子生徒二人組とぶつかりそうになり、避け切れなかった女生徒の足の間をすり抜け、階段を飛び跳ねるように駆け登り。

シーは全速力で走りながら探す。

啓太、アスラ、アリスでも月でもいいよっ!

皆はどこっ!

思わず涙目になりながら校舎内を駆けずり回って。

「うわあっ?」

シーは渡り廊下の所で、談笑しながら歩いていたアリスカと月の二人に出くわした。