「椿、どっか行くの?」 まだ半分寝てる彼は 甘えた声で私を呼んだ。 彼の寝起きは物凄く悪い。 今私が説明したところで 彼が綺麗に目覚めた時、覚えてなどいないだろう。 「起こしちゃった~?」 一応適当に話し掛けてみる。 これから2人で出掛けるのも悪くないかなと思った。 「うーん…」 返事をしながらも 黒で統一された布団に潜って行く所を見ると まだまだお眠な時間らしい。