書き置きには「メールして」とだけ残し お気に入りのブーサンにそっと足を入れた瞬間 「椿、大好きだよ。」 と最愛の人の声が聞こえた。 不意打ちをくらった私は、自分でも頬が緩むのが分かり 「寝てんのか、起きてんのか全然わかんないっ」 なんて、可愛くない言葉を 緩んだ頬を隠しながら呟いて勢い良く玄関を開けた。