だけど…

『はぃ…』


と小さく返事するのが
精一杯な私…


だめだ

言いたいこと…

まだ何も伝えてない



先生…っ




先生を見ると

先生はまだ笑顔だった。

きゅん…


私にだけ向けてくれてる
大好きな先生の笑顔…



教室でみんなに向けてるんじゃない。


今は私だけの…


『っ……』


そう思うだけで嬉しくて…

でもそれ以上に恥ずかしくて


ぺこりッ


私は一礼して
逃げるように職員室を後にした。