だけど―…


漫画みたいに
先生が来てくれることはない。



わかってる。

現実だもん。


そんなに子どもじゃない。


夢はみるけど

現実だって
それなりにわかってる…


次の授業は戻ろう。


千晴もきっと
心配してくれてる。



―――…


チャイムが聞こえて
重たい体を起こす。


休み時間で
ざわめく廊下を


独りとぼとぼ歩く。



寂しい…

なんでこんなに寂しいのかな。


弱い自分…

こんな自分やだ…



そんな私に
追い討ちをかける光景が
目に入ってきた。



先生が…

女の先輩に囲まれていた。


先生にボディータッチしてる
先輩たち


先生も笑ってる…



『っ………』



やだ…

やだよぅ…




先生に触らないで…


先生も…

笑わないで




泣きそうになるのを
必死で堪えて


足早にその前を
通り抜けた。



胸が苦しいよ…